X
社会の閉塞感を打ち破る大きな原動力となりうる女性や若者の活躍の場を広げ、一人ひとりが力を発揮でき、一人ひとりがリーダーシップをとり、力を発揮し行動することによって、誰もが自分らしい生き方のできる社会の実現を目指します。そのために、女性のエンパワーメントを促進しながら、グローバルコミュニティに対する貢献度を高めることを目的としてWashington Women’s Dialogue(WWD)を開催しています。WWDでは、国際問題や社会問題など幅広いイシューを考えつつ、先達の生き方に学ぶ場を提供します。ワシントンDCを拠点にロールモデルとなる各界のリーダーをゲストスピーカーに迎え、ライフストーリーを共有しながら、少人数でスピーカーと身近に議論できる機会を提供いたします。本イベントシリーズはMaureen and Mike Mansfield Foundationのご協力をいただいております。
2018年6月5日のスピーカーは、博士号を取り学問の道を究めた後に社会起業し、ワシントンDCにて研究所や非営利団体を立ち上げたパワフルな女性たちです。Jamieは韓国出身でアメリカン大学で教鞭をとった後、米国でのアジア人のプレゼンス向上のためのnaisA Globalという団体を立ち上げ積極的に活動し、米国の有力者たちの多くの賛同を得ています。深見氏は京都大学博士号取得したのち研究員として訪米し、3.11をきっかけにグローバルレジリエンス研究所を立ち上げ、国際危機管理者協会(IAEM)日本代表も兼務し、日本・米国のみならず活動の場を広げていらっしゃいます。お二人の社会的企業への方向転換のきっかけや、研究者そして社会起業家としての新たな発見など、この事業に関わるきっかけやだいご味、変革や失敗、またどのようにご自身の道を開拓されてきたのかお話をお伺いしました。JSIEアドバイザーの久能祐子さんもゲストコメンテーターとして参加され、アカデミアから起業家転身のユニークな視点についてお話を伺いました。
深見真希 氏 グローバルレジリエンス研究所(IIGR)代表、社会起業家
京都大学博士(経済学)、社会起業家。日本学術振興会特別研究員(DC1、PD)、カリフォルニア州立大学ロサンゼルス校およびジョージワシントン大学客員研究員、海上保安大学校客員研究員など歴任後、2012年米国ワシントンDCへ移住。ワールドクラスの危機管理プログラムを提供するグローバルレジリエンス研究所(IIGR)を立ち上げ、新アメリカ安全保障センターやスティムソンセンターなど、米国の主要シンクタンクとの共同プロジェクトを率いる。創立5周年を迎えた2017年には、元FEMA長官Craig Fugate氏と森雅子参議院議員・自民党治安テロ対策調査会長を特別ゲストに、東京、ロングビーチ、ワシントンDCの三都市で5ヶ月間にわたるイベントを開催。2013年国際危機管理者協会より初の日本代表に指名、2015年より同協会の理事を兼任、理事長賞等7回受賞。2016年フォーブスジャパンが選ぶ「世界で闘う日本の女性55」に選出。MD州ベセスダ在住、二児の母。
Dr. Jamie Younghee Sheen, Founder and CEO of naisA Global
Jamie is Founder and CEO of Naisa Global (www.naisaglobal.org), a non-profit educational organization headquartered in Washington, DC. A Naisa Global blogger and a research professor, she is the author of a book on second language learning as well as numerous academic journal articles and book chapters by publishers such as Cambridge University Press, Oxford University Press, Taylor & Francis/Routledge and Sage Publications. She also speaks at universities and conferences around the world. Jamie has been actively involved in non-profit organizations for many years.
Jamie is a former Research Associate Professor at American University and an expert in the field of applied linguistics, second language acquisition and TESOL. She holds a PhD from the University of Nottingham (UK), and EdM and MA degrees from Teachers College, Columbia University. Her BA degree is from Ewha Womans University in Seoul, Korea. She has authored a scholarly book on second language learning as well as published 14 articles in peer-reviewed journals and book chapters. She also co-edited a prestigious academic journal by Cambridge University Press. She has received several research grants and given numerous talks and seminars at professional conferences around the world. She’s a member of several academic journal editorial boards as well as the University Club, DC.
久能 祐子氏 S&R財団 理事長兼CEO (特別ゲストコメンテーター)
京都大学大学院工学系研究科で工学博士号を取得。ミュンヘン工科大学での研究員生活を経て、1980年代に株式会社アールテック・ウエノを上野隆司氏と共同創業。基礎研究、開発研究、製造、承認申請に関わり、1994年には、初めてのプロストン系緑内障治療薬となる「レスキュラ点眼液」の商品化に成功した。その後、アメリカへ拠点を移し、スキャンポ・ファーマシューティカルズ社を共同創業し初代CEOとなる。同社でも、プロストン系新薬の研究開発、会社経営に携わり、両氏が発見、開発をした2品目となる慢性特発性便秘症、オピオイド誘発便秘症、過敏性腸症候群治療薬「アミティーザ」の商品化に成功した。両社は、2000年代、相次いでIPO(株式公開)している。
さらに、2012年には、革新的ワクチン開発を目指すVLPセラピューティクスを共同創業した。社会起業家としては、S&R財団を設立し理事長兼CEOを務めるほか、ジョンズホプキンス大学(医学領域)、マンスフィールド財団等の理事でもある。
同氏はこれまで多数の賞を受賞し、2015年にはForbes誌の「アメリカで自力で成功を収めた女性50人」に選出されている。京都大学工学部卒、ジョージタウン大学経営学認定コース修了。
村上博美 JSIE代表 (ファシリテータ)
ワシントンDC経済戦略研究所(ESI)上席研究員、アジア部門バイスプレジデントを経て、日本医療政策機構理事、米国戦略国際問題研究所(CSIS)グローバルヘルスポリシーセンター非常勤フェロー。米国ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院(SAIS)や政策研究大学院大学でも教鞭をとった後、2015年にJapan Institute for Social Innovation and Entrepreneurship (JSIE)を創設。米国際経営学修士、米国ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院(SAIS)国際関係論博士。上智大学理工学部卒業。