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社会の閉塞感を打ち破る大きな原動力となりうる女性や若者の活躍の場を広げ、一人ひとりが力を発揮でき、誰もが安心して自立した生活を送れるよう持続可能な発展を促す社会の実現を目指します。そのために、女性のエンパワーメントを促進しながら、グローバルコミュニティに対する貢献度を高めることを目的としてWashington Women’s Dialogue(WWD)を開催しています。WWDでは、国際問題や社会問題など幅広いイシューを考えつつ、先達の生き方に学ぶ場を提供します。ワシントンDCを拠点にロールモデルとなる各界の女性リーダーをゲストスピーカーに迎え、リーダーシップ研鑽のヒントを模索し、少人数でスピーカーと身近に議論できる機会を提供いたします。本イベントシリーズはMaureen and Mike Mansfield Foundationのご協力をいただいております。
今回は、Dorothy Kosinski氏、Shigeko Bork氏のお二人をお招きして、モダンアート業界のキャリアのお話を伺いました。多くの美術館がひしめくワシントンDCにおいて、新しい取り組みを打ち出し躍進を続けているフィリップス・コレクション。DorothyさんはワシントンDCを代表する美術館の一つであるそのフィリップス・コレクションの所長を2008年から務め、ヨーロッパの各地でキュレーターなどの仕事を経て、執筆・講演をはじめ教鞭も振るうなど幅広い活動をされています。一方、重子さんは修士号を取得後、ジョージタウンにてアジア現代アートギャラリーを立ち上げ、著名人や前副大統領夫人などをクライアントに抱えるなど成功を収め、当時のオバマ上院議員などとワシントニアンにも取り上げられ時の人となりました。2016年にはワシントンDCでの経験をもとに著書も出版。現在はアートコンサルティング業務の傍ら、ライフ・コーチとして精力的に取り組んでいらっしゃいます。アートの業界のキャリアの作り方や、モダンアート業界のこぼれ話、フィリップス・コレクションの成功の秘訣などこれまで経験を踏まえ、お二人ならではのユニークな視点を共有していただきました。
Dr. Dorothy Kosinski
Dorothy Kosinski has been the director of The Phillips Collection since 2008. Dr. Kosinski is energized and inspired by founder Duncan Phillips’s vision for “an intimate museum combined with an experiment station.” She is the former senior curator of painting and sculpture at the Dallas Museum of Art, and served earlier as an independent curator for the Kunstmuseum Wolfsburg, the Kunstmuseum Basel, and the Royal Academy of Arts in London. Dr. Kosinski has written and published widely in numerous catalogues and books, as well as many art magazines. She regularly participates in scholarly lectures and has extensive teaching experience at the university level. She received her MA and PhD degrees from the Institute of Fine Arts, New York University, and her BA from Yale University.
Ms. Shigeko Bork
福島県出身。Sotheby’s Institute of Art (London, UK) にて現代美術史の修士号取得後、南仏で出会ったアメリカ人との結婚を機に1998年ワシントンDCに移住。そして「絶対無理」の大合唱の中初の現代アジアアート専門ギャラリー、Shigeko Bork Mu Prokectを2004年にジョージタウンにオープン。大方の予想に反しワシントンポスト紙を始めArtNewsなどあらゆるメディアにて好意的に取り上げられ、顧客には前米副大統領夫人やスイスの著名コレクター、ピゴッジコレクション、そして美術館など多くのVIPを含む。世界銀行、アジアソサエティーなどで現代アジアアートのスペシャリストとしての講演会も行う。2010年より自らのワークライフバランスの答えとしてギャラリーオーナーからアートコンサルタントへと転業。
近年では自らの起業を支えた夢を叶え幸せになるスキルを広めるべくライフコーチ(Certified Life Coach)としても活躍中で、2016年にはライフコーチのメソッドをもとに「誰だってなりたい自分になれる(海竜社)」を出版。読売新聞、朝日新聞、北海道新聞を始めメディアの書評欄やエッセイコラムに登場。ライフコーチの依頼が増えたことに合わせて幸せスキルのワークショップを東京電力などの企業や大学、スーパーグローバル高校などで年3回開催し、アートコンサルティングとライフコーチの2足のわらじで日本とワシントンDCを行ったり来たりしている。
2017年3月に配信が始まった毎朝の「今日のハピネス」動画メッセージ(shigekobork.com またはInstagram)もじわじわと人気度を上げている。加えて地元日本語新聞「さくら」のインタビュー連載は7年目を迎える。
夫ティム、娘スカイ、愛犬アスペンと大好きなワシントンDCに在住。